2017-04-06 ​心に残るCMを。

​ 先週のレース考察の中で
「(非常にくだらない)大阪杯のモノを作って集客に必死だ」
と、大阪杯のCMの事を表現した。

「非常にくだらない」CMとは一体何だったのか。

テレビでもそのCMはバンバン流れていたから、
ご覧になった方もいらっしゃるかと想いますが、
最初に見た時に「はぁ?」となってしまった。

どんなCMなのかはyoutubeなんかにも
「「HOTHOLIDAYS!」～大阪杯編～」
としてアップされているからご覧いただきたい。

競馬ビギナーの2人がパドックを見ながら、
「馬が遅い」「レースってもっと盛り上がるんじゃないの」と
初心者らしいコメントをしている。

「いやいやそれはパドックでレースじゃないよ」
って話なのですが、まぁくだらないと言えばくだらない。



当然、この手のCMは
放置しておいても毎週馬券を買っているような
江戸川さんのような人の為のものではなく、
今まで競馬はおろか
ギャンブルにも手を出したことがないような、
20代前半の男女が対象なのはわかる。

たしかにCMとしてはコミカルで面白いし、
初心者の方にも「ギャンブル感」無く受け入れてもらえそうだ。

でも・・・毎週馬券を買っている身としては、
もう少し競馬ビギナーに訴えかけるような
インパクトあるCMを希望したい。

個人的には競艇のCMみたいな、
なんだか競艇とは世界観が離れているけど、
強烈な印象を残すモノがあっていいと想うし、
ガッキー(新垣結衣)にポップなダンスさえ踊らせておけば、
それなりに話題になるような気がするから、
そっちの方が今のCMより効果があるんじゃなかろうか(笑)

たしかに長年のJRAの努力で、
競馬場には若者が増えたし、
女性同士の組み合わせも10年前では考えつかないくらい
見かけるようになった。

ただ・・・

「「HOTHOLIDAYS!」～大阪杯編～」は
確かに江戸川さんのような競馬好きからすると、
どうしょうもないCM。

このCMの制作費が我々の馬券代から出ていると想うと、
なんだか一言言いたくなるではないか。

江戸川さんの個人の意見としては、
現行のCMもビギナー開拓のためには必要だから継続するとして、
過去に競馬をやっていて、
何らかの事情で辞めた人達にも
遡及するようなCMも制作して欲しいと思っている。



そういう意味では2011年に震災の影響で急遽制作された
「20thCenturyBoy」を使ったモノは最高に良かったし、
最近で言えば「夢の第11レース」もいい。
(地上波では見たこと無いけど)

ディープインパクト、シンボリルドルフ、メジロマックイーン
トウカイテイオー、サイレンススズカ、ウオッカと、
歴戦の名馬が一同に会した
「夢の第11レース」が行われる設定のCM。

各世代のチャンピオンホースが
CGを駆使して同じレースを走っているように見えるのもウリだろう。

そしてCMではそのレースをあらゆる世代の人々が見守る。

そのレースを見ながら、
人々に様々な想いが去来する。

「あの馬を見ていた頃、わたしは恋をしていた
あの馬が勝った日、僕は故郷を離れた
あの馬の引退の日、私は花嫁の父になった
忘れられないものを思い出と呼んで
それは美しかったり、悲しかったりする
積み重ねてきたことを人生と呼ぶなら
思い出はすべてどこか愛おしい。」

そう人々が自身の思い出を振り返りながら、
自分の思い出の馬を「差せ、差せ」と呟きながら応援する。

最終的にどの馬が勝ったかはわからない。

勝敗は自分たちの「思い出」が決めるのだと想う。

JRAはこんなCMも作れるのだから、
競馬ビギナーに向けても、
何か心の「思い出」に残るようなモノを作って頂きたいものだ。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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