2023-07-20 ​買える！？サマーセール出身馬

​ 「セレクトセールで○億円の馬が出た」

「○○オーナーがセレクトセールで何億円使った」

「○○産駒にウン億円の値が付いた」


先日行われたセレクトセールはこういった話題で持ち切り。

もちろん
国内最高峰の競走馬セリ市なので、
こういった話題になるのは仕方ないが
今後行われるセレクションセールや
サマーセールでも、
規模と固有名詞が変わるだけで主たる話題は同じ。

特に来週25日と26日に行われる
セレクションセールは、
日高の1歳馬がセリの対象。

先日のセレクトセールで
話題をさらった
コントレイル産駒の上場は無いものの
キタサンブラック産駒や
サートゥルナーリア産駒は登場する。

「億越え」
はなかなか難しいかもしれないが、
それなりの高値取引が期待されるセールだ。

そして来月にはサマーセール、
9月10月にもそれぞれ1歳市場のセールが行われる。

生産者にとっては
1円でも高く馬を売りたいところだが
ここでの取引価格と
競走成績の良し悪しは全く別の話。

先日行われた
ジャパンダートダービーで、
3歳世代の頂点に立ったのは
JRA所属馬ではなく
南関東・大井競馬のミックファイアだった。

2021年のサマーセールで
550万円で取引された馬である。

「シニスターミニスター
   ×ブライアンズタイム」
の配合なんて、
セレクトセールでは
正直見かけない組み合わせだけれど、
この馬が世代頂点のレースで
2億円で取引された馬に
圧勝するのだから、競馬はほんとうに面白い。

ダート馬に2億円出すなんてのも、
あの金子真人オーナーだから
出来る芸当なのかもしれないけど、
レースを見てもらえばわかるように
「モノが違う」と言わんばかりの内容だった。

3着に入ったミトノオーも
セレクションセールで
約1800万円だったけど、
ミックファイアはさらに安価。

550万の元手で、
賞金は安くなるとはいえ、
JRAと比べれば安価な預託料の
大井での経費を考えると、
めちゃくちゃ高い利益率を誇っていると思う。

コストを抑えながらでも、
ミックファイアが
サウジカップや
ドバイワールドカップを勝つようなら…。

やっぱり競馬って夢があるなぁと思える話だ。

もちろんミックファイアの馬主さんは
南関重賞勝ちのセイカメテオポリスを
持っていたくらいだから、
「まぐれ当たり」という訳では無いだろう。

中央から地方へ
移籍になった馬も買っていて、
それなりの頭数を
これまでも持ってきた方なので、
ご本人なりの相馬眼の鉄則があるのかもしれない。

ちなみにミックファイアが
取引された2年前のサマーセールは、
彼の他に
ジャパンダートダービーに出た、
兵庫ジュニアグランプリ勝ちの
オマツリオトコや、
ユニコーンS勝ちの
ペリエールも輩出している。

ダートだけでなく
春のクラシックにも参戦した
トップナイフやリバーラなど、
芝の重賞級も上場されていたので、
「サマーセール出身」というだけで、
馬券的にも注目できる要素があると
思っていいのではなかろうか。

そういえば・・・
先週の函館2歳Sで3着に入った
スカイキャンバスも
昨年のサマーセール上場馬。

彼女の半弟に
キタサンブラック産駒がおり、
こちらは来週のセレクションセールに上場予定。

いくらで落札されるか注目してみたい。

平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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