競馬予想サイトの悪質・詐欺・逮捕の事例 JRA公式の注意喚起から学ぶリスク回避術

JRAも警告!悪質競馬予想サイトの詐欺・逮捕事例

「絶対に当たる」
「JRA公認」
「馬主の極秘情報あり」

競馬予想サイトでよく見られる魅力的な言葉の数々。それが本当ならばよいのですが、それを掲げているのが仮に悪徳詐欺業者だとしたら…それはユーザーの夢と欲望につけこむ「甘い罠」に過ぎません。

近年ではJRA(日本中央競馬会)も公式に注意喚起を行っており、実際に逮捕に至った事例も複数確認されています。

この記事では、実際にあった詐欺的行為やその手口を紹介・解説いたします。

アイコンJRAが警鐘を鳴らす悪徳詐欺業者の特徴とは?

まずは、JRAが公式に警告している悪徳詐欺業者の典型的な手口を見ていきましょう。まず実在する団体や人物を装い、信頼感を演出してくるのが王道のパターンです。

例えば、

  • 「JRA推薦」「〇〇馬主会」などそれっぽい架空団体を名乗る
  • 実際には無関係なのに、JRAのロゴや名称を無断使用してあたかも公認のように装う
  • 「レース結果が決まっている」「勝ち馬を知っている」などと謳い、的中を保証するような表現を使う

こうした表現は、一見それらしく見えるかもしれませんが、すべてです。JRAは「公認の情報提供業者など存在しない」と明言しており、このような業者はすべて無関係であり悪質であると注意喚起しています。

アイコン実際にあった詐欺的な勧誘手口

騙されないで!悪質競馬予想サイトの三大詐欺手口

次に、実際にあった事例を挙げながら、その手口を解説します。あらかじめ手口を把握しておくことで、簡単に騙されないための予防線を張ることができます。

CASE 1「JRA関連団体」を騙るサイト

「日本馬主連合会推薦」「騎手OBの会による情報」といった団体名を冠して情報を販売していた競馬予想サイトがありました。しかし調査の結果、そういった名称の団体自体が架空のものであり、サイト内に登場する人物も実在しないことが発覚しました。

騎手風の名前と顔写真、利用者の声などがそれらしく並んでいますが、すべてがフェイクだったのです。
このような手口に騙されて高額な情報料を支払ってしまった被害者も少なくありません。

CASE 2「絶対に当たる」を連呼するサイト

「今回のレースは絶対に当たります」
「情報筋からすでに勝ち馬が決まっていると聞いている」

といった、業界の裏情報をあたかも持っているかのような誇大表現で勧誘する手口も後を絶ちません。
このような裏情報は、冷静に考えればあり得ないと断言できます。まず競馬は公正な競技であり、それが守られてきたからこそ公営ギャンブルとして長年地位を保っているという側面があります。

次に、競馬は騎手が操るとは言え、走るのは馬であり、結果を100%コントロールすることはできません。つまり、「絶対に当たる」と言い切ることは不可能なのです。
しかし、投資やギャンブルで損失を抱えた人ほど、こういったありえないものを「奇跡」だと錯覚し、すがってしまいがちなのです。

CASE 3「口コミサイト風ブログ」からの誘導

一見すると第三者が運営しているような「おすすめランキング」や「辛口レビュー」を装っていても、実際はその予想サイトと同一グループが運営しており、特定の業者へ誘導することを目的としているケースは少なくありません。
他社の競馬予想サイトを不当に罵倒し、自社サイトだけを異様に褒めて誘導するのが典型的な手口です。
SNSや口コミサイトを鵜呑みにするのは非常に危険であることが分かります。

アイコンどのような法律に違反しているのか

それ違法かも?悪質競馬予想サイトの行政処分や刑事罰の可能性

こうした詐欺的競馬予想サイトの多くは、以下の法律に違反している可能性があります。

不正競争防止法

たとえば、「JRA推薦」や「日本馬主協会監修」など、実在する公的機関や団体を装った名称やロゴの使用は、不正競争防止法に抵触するおそれがあります。
この法律では、「他人の商品等表示と混同させる行為」「著名表示の不正使用」が禁止されており、実在の団体と無関係であるにもかかわらず、それらの信頼性を借りて商売を行うことは重大な違反行為に当たります。

特定商取引法違反

さらに、誇大広告や事実と異なる明による契約勧誘は、特定商取引法に違反する可能性があります。
例えば以下のようなケースです。

  • 「裏情報で月100万円以上稼げる」と根拠なく謳う
  • 実際には返金不可なのに「返金保証あり」と表記する
  • 利用者の声として架空の口コミを掲載する

こうした行為はユーザーに誤解を与え、不利益を被らせる可能性が高いため、行政処分の対象となることがあります。過去には、この法律に基づき業務停止命令が下されたケースもあります。

刑法の詐欺罪

さらに深刻なのは、刑法上の詐欺罪にあたるケースです。
詐欺罪は、「人を欺いて財物を交付させること」に該当する行為に適用され、成立すれば10年以下の懲役刑という重い罰則が科される可能性があります。
競馬予想サイトに当てはめた場合、以下のような行為が詐欺罪として立件される可能性があります。

  • 「当たり馬券の情報がある」と虚偽を述べて情報料を受け取る
  • 的中結果を改ざんしたうえで、有料プランへ誘導する
  • お金を受け取ったにも関わらず情報提供をしない(音信不通)

このような詐欺的行為は、たとえインターネットを介していたとしても、刑事事件として取り締まられる対象となります。

景品表示法違反

また、「過去の的中実績」や「お客様の声」などを不当に改ざんして表示する行為も、景品表示法違反に該当する可能性があります。
この法律では、「実際よりも著しく優良・有利であると誤認させる表示」を禁止しています。つまり、実績を水増ししたり、未検証の情報を掲載したりすることは違法だということです。

個人情報保護法・迷惑メール規制法など

さらに一部の悪質サイトでは、登録時に入力した電話番号やメールアドレスを無断で第三者に提供していたりしつこく迷惑メールを送り続けたりするケースも報告されています。
これらは、個人情報保護法や迷惑メール規制法に違反しており、行政指導や業務停止の原因になり得ます。

アイコン騙されないために持っておくべき「見極め力」

悪質詐欺サイトは、一見まともなサイトであるように装うことに長けています。したがって、ユーザー側に見極める力が備わっていないと、騙される事態に陥る可能性は拭えません。
本物の優良サイトを見極めるための具体的な方法は、競馬予想サイトで優良・本物の見極め方でも詳しく解説していますが、ここでも要点を簡単にご紹介します。

  • 運営は実在する会社かどうか、法人登記や所在地が確認できるか
  • 提供されている的中実績に明確な根拠があるか
  • ユーザーへの対応(サポート、返金、保証など)が誠実に行われているか
  • 料金体系が明瞭かつ常識的な範囲か

どれか1つにでも引っかかりを感じたら、利用は控えるのが無難です。特に情報料が数十万円~数百万円にまで及ぶほど高額な場合、それは100%詐欺だと断言できます。

アイコンまとめ:甘い言葉の裏には落とし穴がある

競馬は、時に一攫千金の夢を叶えてくれる魅力的な公営ギャンブルです。だからこそ、その夢やロマンを利用する悪徳詐欺業者が絶えないのも事実です。

彼らは人のお金を騙し取ることに長けており、一度払ってしまったお金は基本的に二度と戻ってきません。リスクのみでメリットは一切ないので、絶対に関わらないことです。 そのために、このページに書かれている手口をよく理解し、競馬予想サイトの良し悪しを見極める目を養いましょう。