今週のメインレースを江戸川乱舞が大分析! レース考察

2012-12-18 「とりもどす!」そんな決意のビッグレース−有馬記念−

今年もあと少しとなりました。

競馬スピリッツも無事、2013年を迎えられそうです。
これもひとえに、会員の皆様方に支えて頂いているからこそです。
ありがとうございます。

来年は少しでも恩返しが出来るように、
私も気を引き締めて、コラムも予想も、頑張っていきたいと思います。

(おそらく!?)年内のレース分析は最後になるので、
気合を入れて分析していきます。

オルフェーヴル・ジェンティルドンナが回避した影響で、
今一つ盛り上がりに欠ける今年の有馬記念
個性派が揃っていた3歳世代からも、ゴールドシップ以外はすべて、
故障で秋すら越せない馬も多数。

名脇役ぞろい(?)の有馬記念となりました。

テレビドラマもそうですが、名脇役が揃うと、
ドラマとしての完成度は高くても視聴率は今一つ上がりません。

視聴率を上げる為に、
華はあるが、演技力の無い(?)アイドルや女優さんなんかを
主役に添えるのはよくあること。
演技力からすれば明らかに脇役の方が上手いんですが・・・。

競馬とは少し話がそれましたが、
今回の有馬記念、脇役から主役へ昇格するのは一体誰なんでしょうか。

まず注目を浴びているのは2つの「シップ」
ゴールドシップルーラーシップです。

ゴールドシップはもはや説明不要の2冠馬。
「ステイゴールド×メジロマックイーンの黄金配合」なのはお馴染みで、
有馬記念でも好走必至。

今年は日高生産場馬の活躍が目立ちましたが、その中でも代表的な1頭。
今年の漢字は「金」ということも重なって人気になりそうですが、
ここ3週はよほどペースが速くないと差しの決まらない馬場だっただけに、
この馬の脚質に中山2500のコーナー6回が合うのかは疑問です。
過剰な信頼は禁物と言えそうです。

それにもう一つの「シップ」であるルーラーシップも、
天皇賞秋・JCに続く古馬三冠の皆勤賞。
全てのレースを目一杯仕上げてきているとすれば、
今回はその反動が心配なところ。

しかし、自身の来春からの繁殖生活に弾みをつける為にも、
国内タイトルは必須であることは明白
ジェンティルドンナ・オルフェーヴルが回避したので、
気を使ってくれた(?)サンデーRの為にも勝っておきたいところです。

それに今年の春、復活を果たしたルルーシュにも注目です。
デビュー時からその素質を高く評価されていましたが、
先月のアルゼンチン共和国杯で初の重賞制覇。

先週、コディーノで久々のG1制覇を逃した
藤沢厩舎の今年最後の「ワンチャンス」。
圧倒的な強さを誇ってきた5歳世代を筆頭とする現行の勢力図を覆せるかどうか。
まさに「反逆のルルーシュ」となれるかが見どころです。

それに絶好調のデムーロ騎手に乗り替わる
エイシンフラッシュにも、再度、見直しが必要です。
買い時のわかりづらい馬ではありますが、
2010年は0.4秒差7着、2012年は0.1秒差2着と、
毎年好走しているのも、心強いデータです。

しかし、冒頭でも申し上げたように、今年の有馬記念のテーマは
「脇役から主役への昇格」です。

今まで華のある俳優や女優に、美味しいところを持っていかれていた
脇役にスポットライトが当たる年末になりそうです。

そう。 派遣会社に集められたエキストラだと思っていた
最低14番人気のアドマイヤモナーク(08年2着)のように、
急遽、スポットライトが当たる馬が出てきてもおかしくはありません。

今年のラッキーな「エキストラ」になる可能性が高いのが・・・。

___SILVER___

トレイルブレイザートゥザグローリーの2頭は
有力な主役候補では無いでしょうか?

トレイルブレイザーは持病の鼻出血がどうかですが、
出走してくれば、展開、馬場、適性と、
全てにケチをつけられない存在になりそうなのが魅力です。

ノースヒルズの2頭(ビートブラック・アーネストリー)が展開を助けて、
トレイルブレイザーを勝たせるという筋書きはあるかもしれません。

それにアメリカ帰りですが、丸2ケ月の間隔がありますし、
遠征当初から有馬記念を念頭に鳥取で調整してきました。
先週の朝日杯も適性の無いティーハーフを
5着に持ってきた武豊騎手の「腕」にも期待ができます。

総選挙で長年与党を務めていた自民党が政権に復活するわけですから、
競馬界のトップを走ってきた武豊騎手の復活があっても
何の不思議もありません。

また前走、あえてダートを使ったトゥザグローリーの奮起も期待です。
走る気の無くなってきた競走馬を、少し違う環境において、
リフレッシュさせるのは池江厩舎の常套手段。

ダート馬のダノンカモンが芝で何走かした後、
ダートに戻って穴を開けた武蔵野S(6人気3着)のは記憶にも新しいはず。

前走のJCダートは明らかにダノンカモンと同じ効果を狙ったもので、
主役クラス不在の今回は、一気に主演男優に上りつめる可能性は十分です。

「有馬記念3年連続3着」というナイスネイチャ以来の記録達成なるかにも、
注目が集まりそうですが、そのような珍記録以前に、トゥザグローリーも
「最強5歳世代の一角」だということも忘れてはいけないように思います。

有馬記念前日は雨が降りそうな気配があります(火曜日現在)が、
この雨も、競馬ファンにとっては「恵みの雨」となりそうです。

「とりもどす」で、議席を取り戻した自民党のように、
お金を「とりもどす」感じで、有馬記念も勝負したいものです。

「JRAから」とりもどす。
「預けたお金を」とりもどす。
「そして月曜日の阪神カップに預け直して、さらに増やして」とりもどす!

こんな理想的な2012年競馬のラストを飾りたい。
そんな絵に描いた餅を描いている江戸川の2012年最後の予想にもご注目ください。


このコラムを書いた予想家

江戸川乱舞
走らない馬から決めていく独自の的中方法“逆走競馬予想”であたり馬を引き当てる、競馬スピリッツ専属の予想家「江戸川乱舞」。
過去の傾向なども加味した総合的な見解と、いち競馬ファンとしての純粋な視点も忘れないロマン派予想家。 得意な予想スタイル:単複・ワイド・三連単 など

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平凡サラリーマンから、独自の「逆走競馬予想」で競馬評論家に転身した江戸川乱舞。
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10月27日(日) 東京11R
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