今週末は函館開催を締めくくるハンデキャップ重賞・函館記念。
来週からは札幌開催となる。まずは今週、良い形で一括りしたい。
非常に個人的なことではあるが、
「函館記念と言えば【27時間テレビ】」というイメージがある。
毎週競馬中継をフジテレビ系列で
ご覧になっていらっしゃる方だけに多いイメージだと思うが、
函館記念が行われる週は、
毎年フジテレビの夏の大型特番「27時間テレビ」の放送時期と重なっている。
前日の土曜日から放送が始まって生放送の中でいろんな豪華タレントの方達が出てきて、
あれやこれやてんやわんやの大騒ぎを繰り広げる。
そんな中で、私自身も数々の「伝説」を何度かテレビの前で直接目撃してきた。
学生の頃は夏休みの到来をこの【27時間テレビ】で感じ、
約1ヶ月近く続く「自由な時間」に何をしようかとワクワクさせていた。
この「非日常的な番組」が私の「非日常の幕開け」を彩るに相応しい番組であったが
その番組のなかで、ふと数分間だけ日常に戻る瞬間があった。
そうその時間こそ、
毎年27時間テレビの時だけ申し訳程度に中継される競馬中継であり、
その週のメインレース「函館記念」のレースの発走時刻なのだ。
華やかな番組に一瞬だけ訪れる競馬ファンのための毎週のあるはずの日常の時間。
この時間だけ、非日常的な空間にいた私が、
一瞬だけ現実に引き戻される時間なのである。
前置きが長くなったが、函館記念の話に戻る。
今年は函館記念の開催が例年より1週早まったおかげで、
27時間テレビの影響を受ける事が無くなった。
フジテレビ系列で競馬中継をご覧になっている方は、
例年にはない函館開催のフィナーレを
存分に味わえる時間になるのでは無いだろうか。
今回函館記念の出走メンバーを見て、正直に思った事が一つだけある。
それは
「(先週出走した)ダノンバラードやトーセンラーが出ていれば
楽勝だったんじゃないか」
ということだ。
G1で好走実績もある彼等の力を考えれば、
このメンバーを相手に負ける姿は想像しづらい。
少々レベルに疑問符がつくが
このメンバーなら初の重賞Vが叶う馬が何頭かいる。
彼等が人気を集めるだろう。
まず注目はトウカイパラダイスだろう。
別定戦とはいえG2を56キロで2着。
前走の巴賞を57キロで1着。
そして今回は56キロでG3に出走。
しかもトップハンデではない。人気にならないわけがない。
父ゴールドアリュールはダート戦線で活躍。
産駒のエスポワールシチーもスマートファルコンも、
ダート戦線の王者として君臨しているパワータイプ。
トウカイパラダイス自身も
前走は函館でOP勝ち、洋芝適性も証明されているので、要注目の存在である。
乗り手の柴山騎手も2009年の札幌記念以来の重賞制覇がかかっている。
気合は誰よりも入っているはずだ。
逆に57.5キロのトップハンデを背負うのがコスモファントム。
中山金杯・小倉大賞典を57.5キロで好走しているだけに
出走メンバーのレベルが落ちる今回のレースでは
そんなに問題は無いのではないだろうか。
乗り役は中山金杯以来のコンビである丹内騎手。
重賞ではちょっとたんない(足りない)というイメージをお持ちの方も多いと思うが、
コスモファントムに乗って、今回の出走メンバーでは下手な結果は出せないはず。
先行力もあるので内目の枠〜真ん中に入れば要注意だろう。
私も先月のエプソムカップでかなりお世話になったが、マイネルスターリーは外せない。
毎年抜群の洋芝適性を武器に
夏の北海道シリーズで勝ち星を重ねている点は評価できるし、
2010年の函館記念の覇者でもある。
昨年は1番人気で8着だが大外枠が影響しての結果なので敗因は明白。
次の札幌記念ではG2で力が及ばず7着。
それ以降今一な結果が続いていたが、
前走のG3のエプソムCは3着稍重めの馬場が有利に働いたのと、
柴田大知騎手の好騎乗で勝ち馬から0.2秒差の3着。
力は落ちていない。
函館開催もプラスに作用するはずで、今回も好勝負必至だ。
荒れる荒れないを繰り返すイメージもある函館記念であるが、
昨年はキングトップガンが勝利し、2着も当時10歳のマヤノライジンが入り、
三連単40万円の大波乱。
今年は荒れない順番だが、果たしてどうなるだえろうか。
今年も昨年大波乱を演出した
3頭が出走を予定(アクシオン・キングトップガン・マヤノライジン)している。
彼ら3頭合わせての年齢は29歳は、競走馬の出走年齢としては異常だ。
もちろん彼ら以外にも大波乱を演出できる馬は何頭かいる。
先週の七夕賞の勝ち馬・アスカクリチャンのようになれる
存在感のある馬をピックアップすると、
これだけの伏兵候補に絞られているように思う。
そう大波乱のキーワードは意外性。
まずは
イケトップガンを穴候補の1頭に上げたい。
今回は、ゴールデンハインドやトランスワープなど前へ行きたい馬も多い。
前が早くなれば後ろから行く馬が有利になるのはセオリー通りだが、
末脚確実なロードオブザリングは
洋芝適性に関しては疑問符がつくし、暑い時期も良くない。
52キロで出走でき、前走の上がり最速で走ったイケトップガンは要注意だ。
逆のパターンもありうる。
もちろん、穴人気になるだろう
サンディエゴシチーやミッキーパンプキンなどに目を移しがちだが、
これだけメンバーが手薄で、人気馬に同系が多いとなると注意しなければいけないのが、前残りだろう。
ゴールデンハインドは距離が短い印象もあるが
コーナー4つで小回りの函館競馬場では勝ち星もあるし、
何よりも北海道シリーズは得意な分野。
単騎逃げをかませば面白い存在であることに変わりは無く、
差し追い込みが決まりづらい函館競馬場は勝負しやすいはず。
昨年の札幌日経OPや万葉Sを逃げ切ったように、
長丁場を走りきるスタミナもある要警戒。
また昨年3着のアクシオンは要注意だ。
近走いいところは全くないが、
北海道シリーズでは一度も馬券圏内を外しておらず、変わり身に期待が持てる。
当日の気配が取り捨ての基準になるが
乗り手もベテランの木幡騎手なら上手くやってくれるはずだ。
そのアクシオンも今年で9歳。サクラオールインも引退し、
サンデーサイレンスの直仔は彼だけになってしまったが、
今はそのサンデーサイレンスの孫が活躍している時代。
時の流れの速さを感じてしまうが、アクシオンにはもう一踏ん張りして、
現役最年長を狙ってもらって、
サンデーサイレンスの凄さを出来るだけ長く伝えて欲しいという想いもある。
最年長で思いだしたが、
冒頭で触れた27時間テレビの司会は(最年長司会者ということになるようだが)
タモリがやるらしい。
これも何かの縁かも知れないが、
函館記念と27時間テレビをリンクさせて
「タモさんの最年長司会を祝して、最年長出走馬のマヤノライジンの馬券を買う」
という楽しみ方もあるかもしれない。
これで馬券が当たれば立派なサイン馬券が成立!?だ。
私はサイン馬券を好んでいるわけではないが、
せっかく話したネタを酒の肴にするのも一興か。